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商圏分析とは?販促に利用できるデータの種類と活用方法

商圏分析

商圏分析とは、国勢調査などの国の統計データや企業が持つ顧客データを活用して、特定エリアの居住者の属性や傾向などから、市場規模や地域特性をグラフなどで可視化する分析のこと。商圏分析で何ができるのか、分析データをどのように活用できるのかについて紹介します。

1.商圏分析とは?

商圏分析とは、店舗周辺の人が来店するエリアや自社で設定した販促エリアのデータを収集し分析すること。まずは、具体的にどのようなことが分かるのかを紹介していきます。

どのようなことが分かるのか

商圏分析のツールによっても異なりますが、弊社で取り扱っている商圏分析では、下記のような約40項目について、グラフや地図で可視化することができます。さらに、下記を組み合わせて、さらなる深堀りデータを取得することも可能です。

<人口・世帯>
・人口総数
・年齢別人口
・高齢者人口
・世帯数
・住宅所有の関係
・住宅の建て方

<人口特性>
・人口ピラミッド
・年代別構成比
・10歳ピッチ構成比

<世帯特性>
・人員別世帯比率
・一人世帯内訳
・所有関係別世帯比率
・建て方別世帯比率
・共同住宅世帯比率内訳

<商業>
・商業力指数
・小売業計
・業態別事業所数
・業種別事業所数
・産業別事業所数
・従業者規模別事業所数

<商業及び人口特性>
・立地特性
・従業者規模別事業所数
・売場面積規模別事業所数(グラフ)
・業種別事業所数
・事業所の開設年

<昼夜間人口・事業所特性>
・人口・事業所統計
・昼夜間人口比率
・昼間人口内訳
・人口当たり施設数ランク
・人口1,000人当たり施設数

<年収特性>
・推計年収階級別世帯数
・住宅所有関係別推計年収階級別世帯数

<将来人口>
・将来人口

<消費支出特性>
・商圏内消費額構成比
・都道府県消費額構成比
・一世帯当たり消費額の都道府県比較

<タイプ別昼間人口・産業別従業員人口>
・人口ピラミッド(年齢別昼間人口)
・タイプ別人口ランク
・従業者内訳(産業・男女別)

使用しているデータ

では、なぜこのようなことが分かるのでしょうか。使用しているのは、下記のようなデータです。

① 国勢調査
② 商業統計
③ 商業人口
④ 年収階級別世帯数データ
⑤ 推計家計支出
⑥ リンク統計データ

それぞれについて紹介していきます。

①国勢調査

総務省統計局が実施している調査データです。
国勢調査で分かるのは、人口ピラミッドや、「出生の年月」、「配偶者の有無」、「就業状態」、「従業地又は通学地」「世帯員の数」、「世帯の種類」、「住居の種類」世帯構成といったこと。そのため商圏内にターゲットがどのような世帯が居住しているのかが分かります。

国勢調査で得られる統計は、国や地方公共団体の法令に基づく利用や行政上の施策、公的統計の作成や学術研究、企業での利用などにも活用されます。商圏分析は、国勢調査のデータを企業が活用している例というわけです。

②商業統計

商業統計は、商業を営む事業所について、経済産業省が実施している統計調査。業種別、従業者規模別、地域別等に事業所数、従業者数、年間商品販売額等を把握し、日本の商業の実態を明らかにし、商業に関する施策の基礎資料を得る目的で行っています。 商業統計で分かることは商圏内にどんな事業所があるのか(スーパーが店舗数、ドラッグストアの店舗数など)、従業者規模ごとの事業者数(従業員50人規模の事業所の件数など)です。そのため、商圏内に競合がどれくらいいるのかなどの把握に活用可能です。

③商業人口

商業人口とは、2.商業統計に含まれる小売業年間販売額を人数などに変換・推計したデータのこと。「買い物人口」ともいいます。

④年収階級別世帯数データ

年収階級別世帯数推計データは、「住宅・土地統計調査」や「国勢調査」から得られる、年間収入ランク別世帯数の指標を用いて作成される年収6階級別の世帯数の推計データです。商圏内の世帯年収の平均やボリュームゾーンなどを把握することができます。

⑤推計家計消費支出

一定の統計上の抽出方法に基づき選定された全国約9,000世帯の方を対象として,家計の収入・支出,貯蓄・負債など調査している調査の一つで、各分類ごとの消費額の平均が分かります。細かい分類ごとに見られるので、教育系の企業の場合「東京都や全国の平均と比べて教育に掛ける費用が高いか」などの分析に利用できます。

⑥リンク統計データ

リンク統計データは、昼間人口を収録したデータです。費労働人口、完全失業者、農林水産業就業者等に、事業所統計の第二次・第三次産業重要社数及び生徒・学生を加えることで算出されます。産業別の従業者数やタイプ別の人口者数などが分かるので、ビジネス立地の分析には欠かせないデータです。

2. 商圏分析でできること3つ

では、商圏分析は具体的にどのような場面で活用できるのでしょうか。
新規で出店を検討している企業様が、商圏内の人口・年齢といった居住者データを利用して、「どのあたりに出店するか」などの開業前調査として活用されるほか、商圏内の競合店にはどのようなエリアからどのような客層が来ているか、を可視化することができます。

このように、商圏分析は新規出店時のエリア分析ツールとみなされがちですが、出店後にも大いに活用できます。具体的には、下記のようなものです。

(1)本当の商圏エリアが明らかになる!ターゲットの居住エリアを可視化

例えば、何か販促を実施する際に「とりあえず半径2kmにチラシを配布」「長年の経験と勘で、この辺に広告配信すればいいだろう」というように、販促エリアを「なんとなく」で決めてしまっていませんか?果たして、そのエリアには本当にターゲットがいるのでしょうか。

多くの販促施策において、まず重要なのが「どこにターゲットとなる居住者がいるのか」ということです。商圏分析をしてみると、「今まで必死でポスティングしていたエリアではなく、力を入れていなかった別のエリアにターゲットが集中していた」、なんてことはよくある話。販促物の反響率が落ちてきた、問い合わせがイマイチ、という企業様は、今一度商圏を見直すことをおすすめいたします。

ご紹介した国勢調査などのデータだけでなく、お客様が蓄積してきた会員情報や来店者の情報といった顧客データを地図上にプロットすることも可能です。実データをもとにした商圏エリアの把握は、御社独自の商圏分析の精度をより深め、さらに効率的な販促にもつながります。

その他、数値データを地図上に色分けして表示し、ポスティングエリアやジオターゲティング広告の配信エリアを決めるのに役立てたり、実際の来店者データを地図上にプロットして、顧客層を可視化することも可能です。

エリア内を色分けして、ターゲットの集中度合いを一目で認識できる
Powered by MarketAnalyzer™(技研商事インターナショナル株式会社)

商圏分析は、漁で例えるなら、どのエリアに魚(ターゲット)が特に多いかが分かる「魚群探知機」。やみくもに網を投げるよりも、まずは探知機(商圏分析)でターゲットが多いエリアに狙いを定めることで、効率的に漁ができる、というわけです。

商圏分析は、統計調査などをもとに、事実を数値化したものです。客観的なデータに基づく分析結果が示されるので、販促を展開すべき本当のエリアが明らかになります。

(2)エリア属性に適したチラシ・キャンペーン内容を展開できる

ターゲットが商圏内のどのあたりに集中しているのかを知る、というアプローチだけでなく、商圏内に居住するターゲットがどのような属性の人が多いか、といった「傾向」を知ることも、商圏分析だからこそできることです。そして対象となる居住者の属性に合わせて販促物のビジュアルやキャッチコピーを作り込むことで、販促の成否を分けることになります。

例えば、独り暮らしが多いエリアにファミリー向けのキャンペーン広告を展開したり、年齢層が高いエリアに若年層向けのチラシを配布しても、効果が出ないのは明らかですよね。
こうしたミスマッチを極力減らすことで、販促費をより有効に使うことができ、反響率アップにもつながります。

商圏内にどのような属性が多いのか、どのようなことにお金を使う傾向があるのか、などの分析結果を得ることで、それらに応じたビジュアルやキャッチコピーを考えやすくなります。

(3)広告のPDCAを回す際の指標になる

販促を実施する一連の流れにおいて販促実施「後」は、みなさんどうされていますか。「反響がなかった」「問い合わせが増えた」…こうした結果の数値だけを見て一喜一憂し、次の販促物は前回の焼き直しで再実施…ということになってしまっていないでしょうか。

「何が良くて何が悪かったのか」。効果が高かったことの再現性を高めるにはPDCAのサイクルを回すことが大切です。なぜなら、事実ベースのデータをもとに商圏を定め、ターゲットに合わせた販促物で広告を展開したのであれば、次回の販促がより有効になるように改善ができる、という考え方です。商圏分析の客観的なデータは、有力な判断材料になります。販促の結果の良し悪しを判断する上で、不可欠といえるでしょう。

3.こんな場面に向いている!商圏分析活用例

それでは、商圏分析をどのように活用できるのか、具体的な例を見てみましょう。

(1)郊外の飲食店A社の例「チラシの効果が薄れてきた」

郊外の駐車場付き店舗ということもあり、半径3km圏内にチラシを配布していました。車で来店すると見込まれる対象エリアのイメージは、このようなものでした。

車で来やすい人…店舗から半径3kmぐらい?

しかし、商圏分析を実施してみてビックリ!実は、店舗の半径3km以内=車で●分圏内に換算してエリアをしぼってみると、下の地図のような範囲が商圏であるということが分かりました。これまで対象にしていたエリアよりも、遠くの人も十分にターゲットになりえることが分かったのです。

車で20圏内だと商圏がこんな形に!
Powered by MarketAnalyzer™(技研商事インターナショナル株式会社)
半径3kmのエリアと重ね合わせると、カバーできてないエリアがあることが分かる
Powered by MarketAnalyzer™(技研商事インターナショナル株式会社)

さらに商圏分析を進めていくと、この商圏内には若年層が多いことが分かりました。これまではチラシ販促だけに頼っていましたが、若年層にリーチするためには不十分と判断。同じエリアにウェブ広告を配信することで、これまでカバーできていなかった層に対して、より有効にアプローチできるようになりました。

商圏内だけにピンポイントに広告配信!ジオターゲティング広告の詳細はこちら

(2)フィットネスジムB社の例「キャンペーンやデザインの方向性が定まらない」

どのような人向けに、どのようなキャンペーンを実施するのがベストなのかが分からないというお悩みを抱えていたB社。
店舗周辺の商圏分析を実施してみると、一人暮らし世帯が商圏内の大半を占めていることが分かりました。商圏内には複数の大学キャンパスが点在していることから、一人暮らし世帯には学生が多いのではないかと仮設を立て、学生限定のキャンペーンを実施。チラシではリーチしにくいと考え、ウェブ広告を配信して集客につなげました。

まとめ

商圏分析の全体像がお分かりいただけたでしょうか。販促に生かせる上に、販促の実施後の検証にも、客観的なデータとして活用できます。理由なく、同じエリアで販促を続けている方、新規出店を検討中の方は、ぜひ活用して効率的な販促に役立ててはいかがでしょうか。

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